たくさん勉強しているのにテストでうまくいかないわけ

 

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テストで良い成績を取りたくて、勉強を一生懸命頑張ってるのに、なかなか得点に結びつかないっていう人も結構いるのではないかと思います。そんな中、勉強以外で忙しいそうな人ほどテストでは上位の成績を取ったりします。私も学生の時は前者の人間だったので、「なんで、こんなに勉強しててテストでパッとしないのだろう??」と悔しい思いをしたことがあります。もちろん勉強せずにテストで良い得点が取れるわけないので成績優秀な人だって一所懸命勉強しているのでしょう。では、一生懸命勉強している人でも「良い成績取れる人」と「良い成績が取れない人」の差は何でしょうか?

 

違いは「勉強のしすぎ」だった!!

 直感的にも復習が需要なのはわかるかと思います。しかし、ただ復習したら良いってもんでもないんです!

 ここで言う「勉強のしすぎ」とは「集中学習」による勉強法のことです。

集中学習とは

・時間の間隔を空けずに勉強する

・似たような問題を繰り返し勉強する

・一夜漬けのような詰め込み勉強

というような学習法です。

ようするに、「習ったらすぐ復習」スタイルのことを言います。

実際に、昔から学習したことを長期記憶に止めるには「集中学習」が有効であると考えられてきました。

ところが、心理学的にはそうでもないようなのです!!

 

 長期的にみたら集中学習は有効ではない?

2005年のアメリカの心理実験において、実験参加者は130名の大学生で、2つグループに分けました。

  1. 集中学習するグループ
  2. 集中学習しないグループ
このとき、集中学習グループは集中学習しないグループの4倍の勉強量をこなしました。学習の内容は「国名とその都市の名前」をセットで覚えるというものです。
学習後、1週間あるいは3週間あけてテストをしました。
 

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結果は、

  • 1週間では、集中学習の勝利
  • 3週間では、2グループの得点の差はほとんどなかった

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集中学習グループは集中学習しないグループの4倍の勉強量なのにもかかわらず3週間たつとほとんど差がないのはびっくりですね!つまり、集中学習は長期的に記憶に残らないことがこの実験からわかります!! 

 

まとめ

  • テスト1週間前などの短期的なものには「集中学習」は有効である。ただし、3週間後にはほとんど忘れる。
  • 入試などの試験で、なるべく長期的に記憶しておきたい場合は「習ったらすぐ復習」=「集中学習」のよううな勉強法は有効ではない。
 
次回は長期的に記憶しておくにはどのように復習すればよいか書きたいと思います。